逆流性食道炎
<逆流性食道炎とは>
逆流性食道炎とは、胃から食道へ胃内容が逆流することにより食道が炎症を起こす疾患です。食道に潰瘍ができる重症のものから、食道粘膜がわずかに肥厚する程度の軽症のものまで病態はさまざまです。原因も、過食、胃の入り口の開大、腹圧上昇など多種多様です。
炎症が長期化すると食道癌の原因にもなるため注意が必要です。診断は内視鏡で行い、病態に応じて治療法を決定します。
<治療>
適切な生活習慣を身につけることで、改善が可能ですが、困難な場合は継続的な薬の服用が必要です。内視鏡診断をもとに、最も適した治療法をご提案します。
慢性胃炎
胃炎とは胃の粘膜に炎症を起こしている状態で、これが長期にわたり慢性化しているものを慢性胃炎といいます。慢性の炎症には、胃酸の刺激により炎症を起こす表層性胃炎や粘膜が障害を受け欠落していく萎縮性胃炎があります。
①表層性胃炎
胃の働きの低下により胃内に胃液が貯留し持続的に粘膜に刺激を加えるケースや、ストレス、薬剤等により胃液分泌と胃粘膜の防御機能のバランスが崩れ炎症を起こすケース等があります。
②萎縮性胃炎
年齢とともに粘膜細胞が劣化していくケースと、ピロリ菌により持続的な炎症を起こし粘膜が欠落していくケース、その他免疫反応により粘膜が障害されるケース等があります。多くはピロリ感染が原因と言われています。
治療
ピロリ菌の感染がある場合には除菌治療を行います。炎症を抑えたり、粘膜の修復の櫃夜がある場合は、胃酸分泌を抑える、粘膜の防御などの内服治療を行います。
胃ポリープ
胃のポリープは、内視鏡やバリウムで診断されます。特有の症状はないため、検査にて初めて診断を受けることがほとんどです。大腸ポリープと違い、大半が良性で、悪性化の可能性が少ないため、無治療で経過を見ることが多い疾患です。ただし、まれに悪性ポリープが発見されることもあるため、定期的な検査及び内視鏡下の細胞検査が必要です。
治療
ほとんどのケースは、無治療又は経過観察となりますが、必要に応じて内視鏡的ポリープ切除を選択することがあります。当院では胃ポリープの治療は行っていないため、治療の際は、ご希望の病院をご紹介致します。
機能性胃腸症(FD)
胃は食べ物を消化するため、規則的な動きをすることにより、食べ物と消化液を攪拌し、小腸で消化吸収しやすい状態に整えます。食べ過ぎ等による過度の負担や自律神経の異常により、胃の動きが不安定になってしまうと、胃内に炎症が起きてなくても、異痛や胃もたれ等の症状の原因となります。この病態を、胃の機能異常による症状として、胃炎と区別し機能性胃腸症(機能性ディスペプシア)と呼びます。
治療
機能異常をひき起こす原因を特定し、解決を目指します。原因解決が困難な場合や、時間を要する場合は、薬の服用で症状の軽減を試みます。問診や内視鏡検査結果をもとに、じっくりとお話しした上で治療法を決定します。